2014年07月16日

アトピー性皮膚炎とは?(1)

●アトピー性皮膚炎とは?(1)

アトピー性皮膚炎は免疫が介在する皮膚の炎症で,しばしば遺伝的な要素が大きい。

そう痒が主たる症状である;皮膚病変は軽度な紅斑から高度な苔癬化まで様々である。

診断は病歴と身体診察で行う。治療には保湿薬を用いたりアレルギー性および刺激性誘因を避けることに加え,しばしばコルチコステロイドの外用薬を用いる。


アトピー性皮膚炎(AD)は,IgEが介在する型(外因型,症例の70〜80%)もあればIgEが介在しない型(内因型,症例の20〜30%)もある。

IgEの介在する型の方が特徴は明らかである;IgEの介在しない型は家族性に発症せず,特発性である。



●病因と病態生理

ADは主として都市部または先進国の小児が罹患する;米国では少なくとも5%の小児が罹患している。

ADは,喘息と同様に,アレルギー炎症性のT細胞免疫反応に関連がありそうである。

そのような反応は先進国で以前より多くみられるようになってきたが,その理由は,核家族化傾向,清浄な室内環境に加え,幼少時に予防接種が行われ抗生物質が使われるため,アレルギー性T細胞を抑制し耐性を誘導する感染やアレルゲンへの暴露が小児期に起こらないためである。

ADは遺伝的に本疾患に罹りやすい人で環境暴露が免疫反応を惹起するときに生じ,通常その免疫反応はアレルギー性(すなわち,IgE介在性)である。

よくみられる環境誘因には,食物(例,牛乳,卵,大豆,小麦,ピーナツ,魚),空気中にあるアレルゲン(例,チリダニ,カビ,フケ),内因性抗菌ペプチドの不足による黄色ブドウ球菌の皮膚におけるコロニー形成がある。

ADでは家族性の発症がよくみられ,遺伝的要因が示唆される。



疱疹性湿疹(カポジ水痘様発疹症)は,ADの患者に生じるびまん性の単純ヘルペス感染である。

典型的な集簇性小水疱が活動性のあるまたは最近生じた皮膚炎の部位に生じるが,正常皮膚も罹患することがある。

数日後に高熱およびリンパ節腫脹を来す。皮膚病変ではブドウ球菌の感染がよくみられる。

ときに内臓の感染を伴うウイルス血症が生じ,致死的なことがある。

他のヘルペス感染と同様,再発することもある。

皮膚の真菌感染,および尋常性疣贅や伝染性軟属腫といったヘルペスウイルス以外の皮膚感染症も,ADに合併することがある。



●症状と徴候

ADは通常乳幼児期,典型的な場合は3カ月までに出現する。

1〜2カ月続く急性期では,赤く滲出性の痂皮化病変が顔面に出現し,頸部,頭皮,四肢,腹部に拡大する。

慢性期では,掻破したり擦ったりすることにより皮膚病変が生じる(典型的な場合は紅斑と丘疹で,掻破が続くために苔癬化する)。

典型例では,肘窩,膝窩,眼瞼,頸部,手首に病変が生じる。

病変は徐々に消退して鱗屑を伴う乾燥した斑(乾皮症)になり,このような状態になると亀裂を生じて刺激物およびアレルゲンに対する暴露が促進されることがある。

年長児または成人では,強いそう痒が中心的病状である。

患者はかゆみに対する閾値が低下しており,かゆみは,アレルゲン暴露,乾燥した空気,発汗,局所的刺激,ウールの衣服,情動的ストレスで増悪する。



ADは全身に広がることがある。

細菌の二次感染や局所リンパ節炎がよくみられる。

外用薬を頻繁に使うと患者を多くのアレルゲンに曝すことになるかもしれず,これらの患者によくみられる全身性乾燥皮膚が病状を増悪・複雑化させるのと同様,接触皮膚炎を生じてADを増悪し,複雑化させる恐れがある。

posted by ホーライ at 03:38| Comment(0) | TrackBack(0) | アレルギー性疾患 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:


この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。