2014年04月30日

■■■ 心不全について(3) ■■■

【分類と病因】

心臓因子および全身因子のいずれもが心機能を障害し,心不全を惹起しうる。

心臓因子には心筋障害(例,心筋梗塞または心筋炎では急性,種々の障害による線維化では慢性),弁膜異常,不整脈(頻拍性不整脈または徐脈性不整脈),および基質供給量の減少(すなわち虚血)がある。

全身因子には,全身性高血圧など,CO要求量の増加(高拍出性心不全を来す)や拍出抵抗(後負荷)の増加をもたらすあらゆる障害が含まれる。



心臓は統合されたポンプであり,1心腔の変化は最終的に心臓全体に影響するため,従来の左室不全および右室不全の区別にはいくぶん誤りがある。

しかしながら,これらの用語は心不全につながる主要な病変の位置を示しており,初期の評価および治療に有用となりうる。


左室不全は,虚血性心疾患,高血圧,大動脈弁狭窄症,心筋症の大半の病型,後天性の僧帽弁逆流または大動脈弁逆流,および先天性心疾患(例,心室中隔欠損症,シャント量の多い動脈管開存症)において発症することを特徴とする。


右室不全は一般的に,陳旧性左室不全(肺静脈圧を上昇させて肺動脈性肺高血圧を来し,したがって右室に過剰な負荷をかける)により,または重度の肺疾患により引き起こされる。

他には,多発性肺塞栓,肺静脈閉塞,右室梗塞,原発性肺高血圧,三尖弁の逆流または狭窄,僧帽弁狭窄,肺動脈または肺動脈弁の狭窄が原因となる。

ある種の状態は,心機能が正常であることを除けば,右室不全に類似する;この状態には,赤血球増多症または輸血過剰における体液量過剰および全身静脈圧上昇,NaおよびH2O貯留に誘発される水分過剰を伴う急性腎不全,ならびに上下いずれかの大静脈閉塞がある。



両心室不全は,心筋全体を冒す障害に起因する(例,ウイルス性心筋炎,アミロイドーシス,シャーガス病)。


(明日へ続く)


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2014年04月29日

■■■ 心不全について(2) ■■■

【病態生理】

心不全では,心臓が代謝要求に適う量の血液を組織に供給できないことがあり,心臓との関連で上昇した肺または全身の静脈圧が臓器うっ血をもたらすことがある。

この状態は,収縮機能,拡張機能,または一般的には両機能の異常に起因しうる。


収縮機能不全では,心室収縮不良や心室駆出不十分がまず拡張期容量および拡張期圧の上昇をもたらす。

その後,EFが低下する。

エネルギー利用,エネルギー供給,電気生理学的機能,および収縮要素の相互作用に様々な欠陥が生じるが,これは細胞内Ca調節やサイクリックアデノシン1リン酸(cAMP)産生の異常に伴うものである。

心筋梗塞による心不全では,顕著な収縮機能不全が一般的にみられる。

収縮機能不全は主に左室または右室(RV)に生じる;左室不全はしばしば右室不全につながる。



拡張機能不全では心室の充満が障害され,心室拡張終期容量の減少,拡張終期圧の増加,または両方が生じる。

収縮性,ひいてはEFは正常に保たれる;充満不良の左室において,駆出が完全に近く,COが維持されれば,EFは増加することもある。

左室充満の著しい低下は低COおよび全身症状をもたらす。

左房圧の上昇は肺うっ血を惹起しうる。

拡張機能不全は通常,心室弛緩の障害(能動的な過程),心室スティッフネスの増加,収縮性心膜炎,または房室弁狭窄から生じる。

充満抵抗は加齢とともに上昇するが,これは恐らく心筋細胞の喪失および間質性コラーゲン沈着の増加を反映している;したがって,拡張機能不全は特に高齢者で一般的にみられる。

肥大型心筋症,心室肥大を伴う障害(例,高血圧,重度の大動脈弁狭窄),およびアミロイドの心筋浸潤では,拡張機能不全が優勢であると考えられる。

もし右室圧が著明に上昇して心室中隔が左側へ移動すれば,左室の充満および機能も障害されうる。





左室不全 ではCOは減少し,肺静脈圧は上昇する。

肺毛細血管圧が血漿蛋白コロイド浸透圧(約24mmHg)を超えると,体液が毛細血管から間質および肺胞へと漏出し,肺コンプライアンスが減少し,呼吸仕事量が増加する。

リンパドレナージは増加するが,胸水の増加は代償されない。

肺胞への著明な液貯留(肺水腫)により,換気-血流比(肺胞換気量[V]/肺血流量[Q])が著しく変化する:非酸素化肺動脈血は換気の低下した肺胞を通過し,全身動脈血の酸素化(PaO2)が低下して呼吸困難が生じる。

しかしながら,呼吸困難はV/Q異常に先立って起こることがあり,恐らくは肺静脈圧の上昇および呼吸仕事量の増加が原因であるが,その正確な機序は不明である。

重度または慢性の左室不全では,胸水はまず右胸郭内に,その後両側に貯留することを特徴とし,呼吸困難をさらに悪化させる。

分時換気量は増加する;そのため,PaCO2が低下し,血液pHが上昇する(呼吸性アルカローシス)。

細気管支の著明な間質性浮腫は換気を妨げ,PaCO2を上昇させることがある(呼吸不全切迫の徴候)。



右室不全 では全身静脈圧が上昇し,主に荷重のかかる組織(歩行可能な患者の足や足首)や腹腔内臓器に体液が滲出して浮腫が起こる。

肝臓が最も影響を受けるが,胃や腸もうっ血する;腹膜腔の液貯留(腹水)が起こることがある。

右室不全は一般に,中等度の肝機能不全を引き起こし,通常,抱合型および非抱合型ビリルビンの軽度上昇,プロトロンビン時間(PT)の軽度延長,および肝酵素(例,アルカリホスファターゼ,AST,ALT)の軽度上昇を伴う。

肝障害によりアルドステロン分解能が低下し,体液貯留をさらに亢進させる。

臓器における慢性静脈うっ血は,食欲不振,吸収不良および蛋白漏出性腸症(下痢および著明な低アルブミン血症を特徴とする),消化管の慢性失血,そしてまれに腸管の虚血性梗塞を引き起こす可能性がある。





心臓の反応: 心室機能が障害されると,COを維持するためにより大きな前負荷が必要となる。

結果として,左室は徐々にリモデリングされる:左室は卵形から球形となり,拡張し,肥大する。

初期には代償性であるが,これらの変化は最終的に拡張期スティッフネスおよび壁張力を増強させ,これにより特に身体的ストレスがかかったときに心機能が低下する。

壁応力の上昇により,O2要求量が増大し,心筋細胞のアポトーシス(プログラム細胞死)が加速する。


(明日へ続く)


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2014年04月27日

器質性便秘では(  A  )の治療が最も重要となる。

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■治験担当モニターとCRCに必要な基礎医学知識、薬学の試験問題、カルテ用語 (267)
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問題1.次の文章のかっこに入るのは何番?

器質性便秘では(  A  )の治療が最も重要となる。

一方、機能性便秘では(  B  )や(  C  )などの生活指導が重要である。


(1)食餌療法

(2)排便習慣

(3)原因疾患








=================
   正解
=================

A=(3)原因疾患
B=(1)食餌療法
C=(2)排便習慣

*BとCは順番が逆になっても良い





問題2.次の文章のかっこに入るのは何番?

一般に、(  A  )摂取後は(  B  )により最も排便が起こりやすい。

そのため、この時間帯に排便習慣を規則正しく行うよう指導する。


(1)朝食

(2)昼食

(3)夕食

(4)満腹感

(5)胃結腸反射








=================
   正解
=================

A=(1)朝食

B=(5)胃結腸反射







問題3.次の文章のかっこに入るのは何番?

便秘の治療に用いられる薬剤としては下剤、腸管運動促進薬、(  A  )がある。

(1)抗コリン薬

(2)整腸剤







=================
   正解
=================

A=(2)整腸剤









問題4.「便秘」を英語で言うと?


(1)diarrhea

(2)constipation

(3)appendicitis






=================
   正解
=================

便秘は(2)constipation


*(1)diarrhea=下痢

*(3)appendicitis=虫垂炎



2014年04月26日

■■■ 心不全について(1) ■■■

心不全は心室機能不全症候群である。

左室不全では息切れおよび疲労が生じ,右室不全では末梢および腹部の体液貯留が生じる;通常,両心室がある程度関連する。


診断は臨床的に行われ,胸部X線および心エコー検査により裏づけられる。

治療には,利尿薬,ACE阻害薬,β遮断薬,および基礎疾患の修正がある。



【生理】

心収縮性(収縮力および収縮速度),心室機能,および心筋O2要求量は,前負荷,後負荷,基質の供給量(例,O2 ,脂肪酸,ブドウ糖),心拍数および調律,ならびに生存心筋量によって決まる。

心拍出量(CO)は1回拍出量と心拍数の積に等しい;COはまた,静脈還流量,末梢血管緊張度,および神経液性因子の影響を受ける。

前負荷は,収縮期直前である弛緩相(拡張期)終期に,心臓にかかる負荷条件である。前負荷は拡張終期心筋線維伸展の程度および拡張終期容量を表し,これは心室拡張期圧および心筋壁組成の影響を受ける。

典型的には,左室(LV)拡張終期圧は,特に正常値を超えていれば,前負荷の妥当な指標である。

左室拡張,肥大,および心筋伸展性の変化(コンプライアンス)は前負荷に影響する。


後負荷は収縮期開始時に心筋線維収縮に抵抗する力である;これは大動脈弁開口時の室圧,容量,および壁厚により決まる。

臨床的には,大動脈弁開口時または直後の全身血圧は最大収縮期壁応力を表し,後負荷にほぼ等しい。

フランク-スターリングの法則は前負荷と心機能との関係を表す。

正常では収縮期収縮機能(1回拍出量またはCOによって表される)は標準的な生理範囲内の前負荷に比例することを,この法則は説明している(心不全および心筋症: フランク-スターリングの法則。)

収縮性は,心臓カテーテル法を用いなければ測定困難であるが駆出率(EF)にある程度反映され,これは収縮毎に駆出される拡張終期容量のパーセンテージ(左室1回拍出量/拡張終期容量)である。




心予備能とは,情動ストレスや身体的ストレスに反応して安静時の水準を超えて心機能を上昇させる能力である;最大労作中に,身体のO2消費量は250mL/分から1500mL/分以上に増加しうる。

その機序には,心拍数,収縮期容量,拡張期容量,1回拍出量,および組織O2抽出量(動脈血と混合静脈血または肺動脈血とのO2含量較差)の増加がある。

十分に鍛えられた若年成人では,心拍数は安静時の55〜70/分から最大運動時には180拍/分まで増加し,COは6L/分から25L/分以上に増加する。

安静時には,動脈血は約18mL/dLのO2を含み,混合静脈血または肺動脈血は約14mL/dLのO2を含む。

したがって,O2抽出量は約4.0mL/dLであるが,需要が増加すると抽出量は12〜14mL/dLまで増加しうる。

これらの機序は心不全の代償にも役立つ。


(明日へ続く)
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2014年04月25日

「腹部腫瘍」は次のどれ?

7. 「腹部腫瘍」は次のどれ?

(A)abdominal tumor  (B)abdominalgia  (C)ablepharia















>>>>>>>>>>>
   答え
>>>>>>>>>>>

「腹部腫瘍」=(A)abdominal tumor

(B)abdominalgia=abdominalgia

(C)ablepharia=ablepharia


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不整脈について(5)

■■■ 不整脈について(5) ■■■

●不整脈の治療(2)

ペースメーカー:

ペースメーカーは電気的事象を感知して,電気刺激を心臓に送ることが必要な場合に反応する。

恒久的ペースメーカーのリードは開胸術により,または経静脈的に設置されるが,緊急時の一時的ペースメーカーのリードは胸壁に設置されることもある。

適応は数多いが,一般に症候性徐脈または高度の房室ブロックが含まれる。

一部の頻脈性不整脈はオーバードライブペーシングにより停止でき,これはより速い心拍で短時間のペーシングを行うことで心室を捕捉するものである;

その後,ペースメーカーは望ましい心拍数まで緩徐化する。

とはいえ,心室性頻拍性不整脈は,植え込み型除細動器のようなペーシングだけでなく心変換および除細動も可能な器具を用いることでより良好に治療される。



ペースメーカーのタイプは3〜5つの文字により示されており,これらの文字は,ペーシングされる心腔,センシングされる心腔,センシング事象に対するペースメーカーの反応(抑制または誘発ペーシング),労作中の心拍数増加の可否(速度変調),多部位ペーシングの可能性(両心房,両心室において,または1つの心腔に2つ以上のペーシングリード)を表している。

例えば,VVIRペースメーカーは心室の事象をペーシング(V)およびセンシング(V)し,センシングされた事象に反応してペーシングを抑制して(I),労作中はレートを増加できる(R)。



VVIおよびDDDペースメーカーは最も一般的に使用されている器具である。

これらは,同等の延命効果をもたらすが,VVIペースメーカーと比較して,生理的ペースメーカー(AAI,DDD,VDD)はAFおよび心不全のリスクを低下させ,生活の質をわずかに改善するようである。


ペースメーカーのデザインの進歩には,低エネルギー回路,新しい電池デザイン,およびコルチコステロイド溶出リード(これはペーシングの閾値を低下させる)が含まれ,これら全てがペースメーカーの寿命を延ばす。

モード切り替えとは,センシング事象に反応してペーシングのモードを自動的に変更することである(例,心房細動中にDDDRからVVIRへ)。


ペースメーカーは,事象の過剰感知や感知低下,ペーシングや捕捉の失敗,または異常レートでのペーシングによる誤作動を生じうる。

頻拍は特に頻度の高い合併症である。

レート変調ペースメーカーは振動,心筋活動,またはMRIの磁場により誘発される電位に反応して刺激を増加させることがある。

ペースメーカー起因性頻拍では,正常に機能している二腔ペースメーカーが,房室結節または逆行性副伝導路を介して心房に伝導される心室性期外収縮またはペーシング拍動を感知し,これが速い周期で反復して心室刺激を誘発する。

正常に機能している装置に関連する合併症にはさらに,二腔ペースメーカーの心室チャネルが心房ペーシングパルスを感知することで心室ペーシングが抑制されるクロストーク抑制や,心室ペーシングが誘発する房室非同期によって漠然とした変動性の脳症状(例,浮遊感),頸部症状(例,頸部拍動),または呼吸器症状(例,呼吸困難)が起こるペースメーカー症候群がある。



外界からの干渉は,外科用電気焼灼器やMRIなどの電磁気源に由来するが,ペースメーカーのジェネレータおよびリードがMRIの磁石の内側にない場合,MRIは安全である。

携帯電話および電子セキュリティ装置は干渉源となる可能性がある;

電話をペースメーカーの近くに置くべきではないが,通常の会話に使用するときは問題にならない。


金属探知機を通過する場合,患者が立ち止まらない限りはペースメーカーの誤作動は起こらない。

移植中の合併症はまれであるが,心筋穿孔,出血,気胸が生じうる。

術後合併症には,感染症,リードの移動,およびパルスジェネレータの移動がある。



以上


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2014年04月24日

主として心房で合成・貯蔵され血中に分泌されるホルモンとは?

問題1.次の説明文に該当する項目は?

主として心房で合成・貯蔵され血中に分泌されるホルモン。

各種心疾患および腎疾患で重症度に並行して高値となる。

(1)ABO

(2)hANP








」」」」」」」」」」」」
   答え
」」」」」」」」」」」」

(2)hANP = ヒト心房性Na利尿ポリペプチド


【参考】

ABO式血液型 = 赤血球表面に存在する糖脂質抗原とその抗体から、A型、B型、AB型およびO型に分類する血液型の検査。

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酸素は次のどれ?

酸素は次のどれ?

(a) compound (b) hydrogen (c) iodine (d) nitrogen (e) oxygen









>>>>>>>>>>>
   答え
>>>>>>>>>>>

酸素=(e) oxygen


(a) compound=化合物

(b) hydrogen=水素

(c) iodine=ヨウ素

(d) nitrogen=窒素


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不整脈について(4)

■■■ 不整脈について(4) ■■■

●不整脈の治療(1)

治療の必要性は様々で,不整脈の症状およびリスクにより左右される。

例え悪化しても,重篤なリスクを伴わない無症候性の不整脈は治療の必要はない。

症候性の不整脈は生活の質を改善するために治療が必要となりうる。

致死的となる恐れのある不整脈は治療を要する。

治療は原因に向けられる。

もし必要であれば,抗不整脈薬,カルジオバージョン除細動,ペースメーカー,またはこれらの併用を含む直接的な抗不整脈療法が用いられる。

血行動態不全症状を起こしている,または起こすと思われる不整脈患者では,治療に対する反応が評価されるまで車の運転を制限する必要があることがある。






●●● 不整脈に対する薬物 ●●●

ほとんどの抗不整脈薬は,主要な細胞電気生理学的作用に基づいて(ヴォーン-ウイリアムズ分類)主に4クラスに分類される(不整脈および伝導障害: 抗不整脈薬(ヴォーン-ウイリアムズ分類))。

ジゴキシンおよびアデノシンはヴォーン-ウイリアムズ分類には含まれない。

ジゴキシンは心房や心室の不応期を短縮し,迷走神経刺激性を有するので,その結果房室結節伝導および房室結節不応期を延長させる。

アデノシンは房室結節伝導を遅延または遮断し,房室結節伝導に依存して持続する頻脈性不整脈を停止できる。




●クラスI:

Naチャネル遮断薬(膜安定化薬)は速いNaチャネルを遮断し,速いチャネル組織(活動中の心房および心室の筋細胞,ヒス-プルキンエ系)での伝導を遅延させる。

心電図では,この作用はP波の拡大,QRS群の拡大,PR間隔の延長,またはこれらの組み合わせとして反映される。

クラスIの薬物はNaチャネル作用の動態に基づいて細分される。

クラスIbの薬物は速い動態を,クラスIcの薬物は遅い動態を,クラスIaの薬物は中等度の動態を示す。

Naチャネル遮断の動態は,電気生理学的作用が現れる時点の心拍数を決定する。

クラスIbの薬物は速い動態を有するため,その電気生理学的作用は速い心拍数でのみ発現する。

したがって,正常心拍数の正常調律中に得た心電図は,速いチャネル組織の伝導遅延の証拠を通常は示さない。

クラスIbの薬物はそれほど強力な抗不整脈薬ではなく,ごくわずかな作用を心房組織に及ぼす。

クラスIcの薬物は遅い動態を有するため,あらゆる心拍数でその電気生理学的作用を発現する。

したがって,正常心拍数の正常調律中に得た心電図は通常,速いチャネル組織の伝導遅延を示す。

クラスIcの薬物はより強力な抗不整脈薬である。

クラスIaの薬物は中等度の動態を有するため,速いチャネル組織の伝導を遅延させる作用は,正常心拍数の正常調律中に得た心電図上に認められることも認められないこともある。

クラスIaの薬物はKチャネル再分極も遮断し,速いチャネル組織の不応期を延長する。

心拍数が正常でも,心電図上でこの作用はQT間隔延長として反映される。

クラスIbの薬物およびクラスIcの薬物はKチャネルを直接遮断しない。

主な適応は,クラスIaおよびIcの薬物が上室性頻拍,クラスIの全薬物が心室頻拍である。

最も懸念される副作用は,治療中の不整脈以上に悪性の薬物関連不整脈を引き起こす催不整脈作用である。

クラスIaの薬物はtorsade point型心室頻拍を惹起しうる;クラスIaおよびクラスIcの薬物は心房性頻脈性不整脈を十分に抑制,緩徐化して,心室拍数の著明な増加を伴う1:1の房室伝導を生じさせる。

クラスIの薬物は全て心室頻拍を悪化させうる。

これらはまた,心室の収縮性を抑制する傾向がある。

クラスIの薬物のこうした副作用は構造的心疾患の患者に起こりやすいので,クラスIの薬物は一般にそのような患者には勧められない。

したがって,これらの薬物は通常,構造的心疾患のない患者または構造的な心疾患を有するが他に治療選択肢のない患者にのみ用いられる。




●クラスII:

クラスIIの薬物はβ遮断薬であり,これらは主に遅いチャネル組織(洞房および房室結節)に作用して,自動能を低下させ,伝導速度を遅延させ,不応期を延長する。

したがって,心拍数は低下し,PR間隔は延長して,房室結節では速い心房脱分極が低い頻度で伝導する。

クラスIIの薬物は主に,洞頻脈,房室結節回帰,心房細動,および心房粗動を含む上室性頻拍の治療に用いられる。

これらの薬物は心室頻拍の治療にも用いられ,心室細動の閾値を上げ,βアドレナリン受容体刺激の心室性催不整脈作用を抑制する。

β遮断薬の忍容性は一般に良好である;副作用には,倦怠感,睡眠障害,および消化管障害がある。これらの薬物は喘息患者には禁忌である。



●クラスIII:

クラスIIIの薬物は主にKチャネル遮断薬であり,これは遅いチャネル組織および速いチャネル組織において活動電位持続時間や不応期を延長する。

したがって,高頻度でパルスを伝導する心臓組織全体の機能は低下するが,伝導速度はさほど影響を受けない。

活動電位が延長するため,自動能は低下する。

心電図に及ぼす主な作用はQT間隔の延長である。

これらの薬物は上室性頻拍および心室頻拍の治療に用いられる。

クラスIIIの薬物には心室性催不整脈,特にトルサードドポアンツ心室頻拍のリスクがある。



●クラスIV:

クラスIVの薬物は非ジヒドロピリジン系カルシウムチャネル拮抗薬であり,これは遅いチャネル組織においてCa依存性活動電位を抑制するので,自動能および伝導速度は低下し,不応期が延長する。

心拍数は低下して,PR間隔は延長し,房室結節では速い心房脱分極が低い頻度で伝導する。

これらの薬物は主に上室性頻拍の治療に用いられる。


(明日へ続く)
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2014年04月23日

「神経」 は次のどれ?

神経 は次のどれ?

(a) aorta (b) artery (c) capillary (d) nerve (e) vein









>>>>>>>>>>>
   答え
>>>>>>>>>>>

神経= (d) nerve

(a) aorta=大動脈

(b) artery=動脈

(c) capillary=毛細血管

(e) vein =静脈



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不整脈について(3)

■■■ 不整脈について(3) ■■■


●●● 診断 ●●●

既往歴および身体診察によって不整脈が検出され,考えられる原因が示唆されるが,診断には12誘導心電図,または信頼度は低いがモニター心電図が必要であり,これは症状と調律との関係を確立するために症状発現中に実施することが望ましい。



心電図は系統的に判読する;

キャリパーで間隔を計測し,微細な不規則性を同定する。

診断上の重要な特徴は心房興奮の頻度,心室興奮の頻度および規則性,ならびにこの2つの関係である。

不規則な興奮シグナルは,規則的な不規則または不規則な不規則(検出可能なパターンなし)に分類される。

規則的な不規則性は,それ以外は正常な調律における間欠的な不規則性(例,期外収縮),または予測可能な不規則性パターン(例,拍動群間の反復的な関係)である。

幅の狭いQRS波(0.12秒未満)は上室起源を示す(ヒス束分岐部より上部)。幅の広いQRS波(0.12秒以上)は,心室起源(ヒス束分岐部より下部)を示すか,または心室内伝導障害やWolff-Parkinson-White症候群の心室早期興奮により誘発される上室性調律を示す。




●徐脈性不整脈:

徐脈性不整脈の心電図診断は,P波の有無,P波の形態,およびP波とQRS波との関係による。

P波とQRS波との間に関係のない徐脈性不整脈は房室解離を示す;

その補充調律は接合部性の場合(幅の狭いQRS波)と心室性(幅の広いQRS波)の場合とがある。

P波とQRS波との関係が1:1の規則的なQRS調律は房室ブロックの不在を示す。

QRS波に先行するP波は,洞徐脈(P波が正常の場合)または心房性補充調律を伴う洞停止(P波が異常の場合)を示す。

QRS波の後ろにくるP波は,心室補充調律および逆行性室房伝導を伴う洞停止を示す。この場合,QRS波は幅広となる。

QRS調律が不規則な場合,P波の数は通常QRS波よりも多い;

すなわち,一部のP波はQRS波を生むが,一部はこれを生まない(第2度房室ブロックを示す―不整脈および伝導障害: 第2度房室ブロックを参照 )。

P波とそれに続くQRS波との間に1:1の関係を呈する不規則なQRS調律は,通常,洞性拍動の緩徐な促進および抑制を伴う洞性不整脈を示す(P波が正常な場合)。

それ以外の点では規則的なQRS調律における休止期は,第2度房室ブロックによるものだけでなく,非伝導性P波(異常P波は通常,先行するT波の直後に認識されたり,先行するT波の形態を変形させる),洞停止,または洞進出ブロック(不整脈および伝導障害: 洞結節機能不全を参照 )によっても引き起こされうる。




●頻拍性不整脈:

拍性不整脈は4群に分類され,明らかに規則的か不規則か,QRS波の幅が狭いか広いかで定義される。

不規則で幅の狭いQRS波の頻脈性不整脈には,心房細動,心房粗動または種々の房室伝導を伴う真性心房頻拍,および多源性心房頻拍がある。

鑑別は心房の心電図信号に基づいて行われ,これはQRS波間の休止期が長くなった際に最もよくみられる。

独立したP波を伴わず,連続性で,出現時期および形態が不規則で非常に速い(300/分を超える)心房の心電図信号はAFを示す。

収縮毎に異なる少なくとも3種類の形態を伴う独立したP波は,多源性心房頻拍を示唆する。

途中に等電期が介在しない,規則的で独立した一様の心房シグナルは,心房粗動を示唆する。



不規則で幅の広いQRS波の頻拍性不整脈には,脚ブロックまたは心室早期興奮のいずれかを伴って伝導される前述の心房性頻脈性不整脈4種,および多形性の心室頻拍がある。

鑑別は,心房の心電図信号および心拍数の非常に速い(250/分を超える)多形性心室頻拍の存在に基づいて行われる。



規則的で幅の狭いQRS波の頻脈性不整脈には,洞頻脈,一定の房室伝導比を伴う心房粗動または心房頻拍,および発作性上室性頻拍症(房室結節回帰性頻拍,房室副伝導路による順行性房室回帰性頻拍,洞結節回帰性上室性頻拍)がある。

迷走神経刺激または薬理的房室結節伝導遮断は,これらの頻拍の鑑別に役立つ場合がある。

これらの手法を用いても洞頻脈は停止しないが,洞頻脈が緩徐化するかまたは房室ブロックが発現して正常P波が露呈する。

同様に,心房粗動および真性心房頻拍は通常停止しないが,房室ブロックにより粗動波または異常P波が露呈する。

最も一般的な型の発作性上室性頻拍(房室結節回帰性および順行性回帰性頻拍)は,もし房室ブロックが起こるならば,停止するはずである。



規則的で幅の広いQRS波の頻脈性不整脈には,規則的で幅の狭いQRS波の頻脈性不整脈で挙げた不整脈(それぞれが脚ブロックまたは心室早期興奮を伴う)および単形性心室頻拍がある。

迷走神経刺激はこれらの鑑別に役立てられる。

心室頻拍と心室内伝導障害を伴う上室性頻拍とを鑑別する心電図基準が提案されている。

疑わしい場合,調律が心室頻拍であれば上室性頻拍用の一部の薬物により臨床状態が悪化するため,その調律は心室頻拍であるとみなす;しかしながら,その逆は真ではない。



(明日へ続く)

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2014年04月22日

次の言葉の意味は?「acne」

問題1.次の言葉の意味は?

「acne」

(A)食欲不振   (B)ざ瘡・にきび






」」」」」」」」」」」」
   答え
」」」」」」」」」」」」

「acne」(アクネ)=ざ瘡・にきび

【参考】

食欲不振 = anorexia(アノレキシア)



posted by ホーライ at 23:43| Comment(0) | TrackBack(0) | カルテ用語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

色素 は次のどれ?

色素 は次のどれ?

(a) element (b) hydrogen (c) iodine (d) oxygen (e) pigment








>>>>>>>>>>>
   答え
>>>>>>>>>>>

色素=(e) pigment

(a) element=元素、要素

(b) hydrogen=水素

(c) iodine=ヨウ素

(d) oxygen=酸素
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不整脈について(2)

■■■ 不整脈について(2) ■■■

●正常調律:

成人における安静時の洞心拍数は通常60〜100拍/分である。

心拍数の低下(洞徐脈)は若年者,特に運動選手(スポーツと心臓: 診断を参照 ),および就寝中に起こる。

心拍数の上昇(洞頻脈)は,交感神経および循環カテコールアミンの作用を介して運動,疾患,または情動とともに起こる。

正常では,心拍数の著明な日内変動が起こり,早朝覚醒直前の心拍数が最も低下する。



吸気時のわずかな心拍数増加および呼気時の心拍数減少(呼吸性洞性不整脈)も正常である;

迷走神経緊張の変動がこれを介在し,特に健康な若年者に一般的にみられる。この変動は加齢とともに減少するが,完全には消失しない。

完全に規則的な洞調律拍動は病的であり,自律神経系の脱神経(例,進行した糖尿病)または重度心不全を有する患者に生じる。

ほとんどの心臓電気活動は心電図に現れるが,洞房結節,房室結節,およびヒス-プルキンエ系の脱分極は,関与する組織が少なく検出されない。

P波は心房脱分極を示す。QRS波は心室脱分極を示し,T波は心室再分極を表す。



PR間隔(P波の開始からQRS波の開始まで)は,心房興奮開始から心室興奮開始までの時間である。

この間隔の多くは,房室結節におけるパルス伝導の遅延を反映する。

RR間隔(2つのQRS波間の時間)は心室拍動速度を表す。

QT間隔(QRS波の開始からT波の終了まで)は,心室脱分極の持続時間を表す。

QT間隔の正常値は,女性においてわずかに長く,心拍数が低下しても長くなる。

QT間隔は心拍数の影響について補正する(QTc)。





●●● 病態生理 ●●●

調律障害は,パルス生成,パルス伝導,またはその両方の異常から生じる。

徐脈性不整脈は,主に房室結節やヒス-プルキンエ系内の内因性ペースメーカー機能低下や伝導ブロックから生じる。

ほとんどの頻拍性不整脈はリエントリーに起因するが,一部は,正常自動能の亢進または自動能機序の異常から生じる。



リエントリーとは,伝導特性および不応期が異なる2つの伝導路が相互に連絡し,それをパルスが旋回伝播することである(不整脈および伝導障害: 典型的回帰の機序)。

特定の状況下(典型的には期外収縮によって促進される)で,リエントリーは興奮波面の持続的な旋回を引き起こし,頻拍性不整脈が生じる(不整脈および伝導障害: 房室結節内リエントリー性頻拍の開始)。

正常では,リエントリーは刺激に続いて起こる組織の不応期により阻止される。

しかしながら,次の3状態ではリエントリーが好発する:

組織の不応期の短縮(例,交感神経刺激による),伝導路の延長(例,肥大または伝導路異常による),パルス伝導の遅延(例,虚血による)。





●●● 症状と徴候 ●●●

不整脈および伝導障害は無症候性のこともあるが,動悸(脈の欠滞,速い脈,もしくは激しい脈の感覚―心疾患患者へのアプローチ: 動悸を参照 ),血行動態不全症状(例,呼吸困難,胸部不快感,前失神状態,失神),または心停止を引き起こすこともある。

ときに,遷延性の上室性頻拍中に心房性ナトリウム利尿ペプチドの放出による多尿が生じる。



脈の触診や心臓の聴診により心室拍動およびその規則性や不規則性が明らかにされる。

頸静脈波の診察は,房室ブロックや心房性頻脈性不整脈の診断に有用となる。

例えば,完全房室ブロックでは,房室弁が閉鎖するときに心房が断続的に収縮し,頸静脈波に巨大a(キャノン)波が生じる(心疾患患者へのアプローチ: 静脈を参照 )。

不整脈の身体所見は他にほとんどない。


(明日へ続く)


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2014年04月21日

「腹部狭心症」は次のどれ?

「腹部狭心症」は次のどれ?


(1)abdominal angina  (2)abdominal aortic aneurysm  (3)abdominal bleeding








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   答え
>>>>>>>>>>>

「腹部狭心症」=(1)abdominal angina

(2)abdominal aortic aneurysm=腹部大動脈瘤

(3)abdominal bleeding=腹部出血
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2014年04月20日

不整脈について(1)

■■■ 不整脈について(1)■■■

正常な心臓は規則正しく協調的に拍動するが,これは固有の電気的特性をもつ電気パルスが筋細胞により生成されて広く伝達され,一連の組織的心筋収縮を誘発するからである。

不整脈および伝導障害は,これらの電気パルスの生成や伝導,または両方の異常に起因する。

先天的な構造異常(例,房室副伝導路)または機能異常(例,遺伝性イオンチャネル疾患)を含む心疾患はいずれも調律を障害しうる。

調律障害を引き起こす,またはその一因となる全身要因には,電解質異常(特にKまたはMgの低下),低酸素症,ホルモンの不均衡(甲状腺機能低下症,甲状腺機能亢進症),薬物および毒物(例,アルコール,カフェイン)がある。



●解剖および生理

上大静脈と高位右房外側の接合部には,各正常心拍の最初の電気パルスを生成する細胞群があり,洞房結節または洞結節と呼ばれる。

これらのペースメーカー細胞の放電は隣接細胞を刺激し,連続する心臓領域に規則正しい順序で刺激が伝わる。

パルスは,心房から結節間伝導路および機能の特化されていない通常の心房筋細胞を選択的に経由して房室結節へ伝導する。

房室結節は心房中隔の右側に位置する。房室結節の伝導速度は遅く,したがってパルス伝導が遅延する。

房室結節伝導時間は心拍依存性であり,自律神経緊張および血中カテコールアミンにより調節され,心房拍動数がいくつであっても心拍出量を最大化する。

心房は前壁中隔領域以外では線維輪により心室と電気的に絶縁されている。

前壁中隔領域では,房室結節から連続するヒス束が心室中隔の上端部に進入して左脚と右脚に分岐し,プルキンエ線維で停止する。

右脚ではパルスは右室の前壁および心尖部心内膜領域に伝導する。左脚では心室中隔の左側全体に扇形に広がる。

左脚の前部(左脚前枝)および後部(左脚後枝)は心室中隔の左側を刺激し,これは心室において電気的に興奮する最初の部分である。

したがって,心室中隔は左から右へ脱分極し,それに続いて心内膜表面から心室壁を経て心外膜表面に至る両心室の興奮がほぼ同時に起こる。





●電気生理学:

心筋細胞膜を通るイオンの通過は,心筋細胞の周期的な脱分極および再分極(活動電位と呼ばれる)を引き起こす特異的イオンチャネルを介して制御されている。

活動中の心筋細胞の活動電位は,心筋細胞が収縮期膜電位-90mVから約-50mVに脱分極するときに起こる。

この閾電位で,電位依存性の速いNaチャネルが開口し,その急激な濃度勾配に従ったNa流入が介在して急速な脱分極が生じる。

速いNaチャネルは急速に不活性化されてNa流入が停止するが,時間依存性および電位依存性の他のイオンチャネルが開口し,遅いCaチャネルからCaを流入させ(脱分極事象),KチャネルからKを流出させる(再分極事象)。

最初はこれら2つの過程が均衡を保つので膜電位が正に維持され,活動電位のプラト-相が延長する。

この相の間は,心筋細胞内に流入するCaが電気機械的結合および心筋細胞収縮に関与する。

最終的に,Ca流入は停止してK流出が増加し,心筋細胞の急速な再分極が生じて静止膜電位-90mVに戻る。



心臓組織は一般に2種類ある。

速いチャネルから成る組織(心房および心室の活動中の筋細胞,ヒス-プルキンエ系)にはNaチャネルが高密度に認められ,自発性拡張期脱分極がほとんどまたは全くないこと(したがってペースメーカー活動がきわめて遅い),早期脱分極速度が非常に速いこと(したがって伝導速度が速く),不応期の消失が再分極と同時に生じること(したがって短い不応期で高頻度に反復パルスを伝導できる)を特徴とする活動電位が生じる。

遅いチャネルから成る組織(洞房結節および房室結節)にはNaチャネルが低密度に認められ,自発性拡張期脱分極がより急速であること(したがってペースメーカー活動がより速い),早期脱分極速度が遅いこと(したがって伝導速度が遅い),不応期の消失が再分極より遅れて生じること(したがって不応期が長く,高頻度の反復パルスを伝導できない)を特徴とする活動電位が生じる。

正常では,洞房結節は最も速い自発性拡張期脱分極速度を有するので,その細胞は他の組織よりも高頻度に自発性活動電位を生成する。

したがって,正常心臓では,洞房結節が自動能を有する主要組織(ペースメーカー組織)である。もし洞房結節がパルスを生成しなければ,洞房結節に次いで自動能が高い組織がペースメーカーとして機能し,典型的にはこれは房室結節である。

交感神経刺激はペースメーカー組織の放電頻度を増加させ,副交感神経刺激はこれを減少させる。


(明日へ続く)
posted by ホーライ at 14:31| Comment(0) | TrackBack(0) | 心臓と血管の病気 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年04月19日

細菌性腸炎とは?

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■治験担当モニターとCRCに必要な基礎医学知識、薬学の試験問題、カルテ用語 (266)
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問題1.次の文章のかっこに入るのは何番?

感染性腸炎は感染症のなかでは呼吸器感染症についで頻度の高い疾患である。

原因としては細菌、ウイルス、原虫があるが、なかでも( A )が頻度の点でも最重要である。


(1)細菌性腸炎

(2)ウイルス性腸炎

(3)原虫性腸炎





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   正解
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(1)細菌性腸炎





問題2.次の文章のかっこに入るのは何番?

細菌性腸炎の病原菌としては、大腸菌、サルモネラ、腸炎ビブリオ、赤痢菌、カンピロバクターの頻度が高い。

これらはいずれも( A )により腸炎を起こす。


(1)血液感染

(2)経口感染






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   正解
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(2)経口感染





問題3.次の文章のかっこに入るのは何番?

便秘には腸や周辺の臓器の疾患により腸の内腔が狭小化あるいは閉塞することにより生じる( A )と腸壁そのものに異常はないが、腸の運動機能が障害されるために円滑な排便ができなくなる( B )がある。

(1)機能性便秘

(2)器質性便秘






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   正解
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A=(2)器質性便秘

B=(1)機能性便秘




問題4.次の文章のかっこに入るのは何番?

機能性の便秘には大腸の過緊張により生じる( A )と腸管壁の低緊張や弛緩により生じる( B )がある。

(1)弛緩性便秘

(2)痙攣性便秘





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   正解
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A=(2)痙攣性便秘

B=(1)弛緩性便秘

2014年04月18日

「アスコルビン酸」とは何?

「アスコルビン酸」とは何?


(1)ビタミンA

(2)ビタミンB1

(3)ビタミンC





>>>>>>>>>>>
   答え
>>>>>>>>>>>

「アスコルビン酸」(3)ビタミンC

基準値:
5.5〜16.8(血清中)(μg/mL)

臨床意義
 
ビタミンCは食事により摂取し,小腸より吸収され体内臓器組織へ広く分布する。

生化学的にはコラーゲンの合成,カルニチンの合成,副腎皮質ホルモンの合成,カテコールアミンの合成,過酸化脂質の分解,活性酸素の分解などに関与する。

わが国では古典的なビタミンC欠乏症の発生は稀であるが,成人病,老化現象,悪性腫瘍との関係に興味が持たれ,コレステロールの合成,ヒスタミンの放出,細胞性免疫機能,ウイルスの増殖,インターフェロンの産生,活性酸素障害などについて,ビタミンCとの関係が検討されている。

また,外科手術後の創傷治療や伝染病疾患の免疫力を高め,ストレスの副作用を防ぎ,化学物質の解毒にもビタミンCは有用であるといわれている。

体内のビタミンC貯蔵量はおよそ4500mgで90日の欠乏食で壊血病となりえる。

ビタミンCの測定値は臨床的なビタミンC欠乏症,潜在性ビタミンC欠乏状態の指標に有用である。


異常値を示す病態・疾患
 
低値疾患
Mo:ller-Balow病、壊血病、感染症

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2014年04月17日

糖尿病の概略を説明せよ(4)

●治療(2)


■T型糖尿病に対するインスリン投与法:

T型糖尿病に対する投与法は,1日2回の“混合型分割”法(例,超速効型インスリンと中間型インスリンの用量を分割)から,1日に複数回の注射を行うより生理的な“基礎-ボーラス”法(例,単回投与する固定[基礎]量の持続型インスリン,および食後[ボーラス]投与する様々な量の超速効型インスリン)に及ぶ。

強化療法は1日4回以上の血糖測定および1日3回以上のインスリン注射またはインスリン持続注入と定義され,従来の治療(血糖測定を併用または非併用で1日1〜2回インスリンを注射)よりも糖尿病性網膜症,腎症,神経障害を予防する効果が高い。

しかし,強化療法では低血糖および体重増加がより頻繁に起こりやすく,自己管理により積極的な役割を果たすことができ,それを望む患者においてのみ一般に有効である。



一般に,大半のT型糖尿病患者は0.2〜0.8単位/kg/日の総インスリン量から開始し,肥満患者はさらに高用量を必要とする場合がある。

生理的補充は,1日のインスリン量の40〜60%を中間型製剤または持続型製剤として投与して基礎必要量をまかない,残りを超速効型製剤または速効型製剤として投与して食後の必要量の増加を補う。

この方法は,超速効型インスリンまたは速効型インスリンの用量が食前血糖値,予定される食事内容,および血糖モニタリング結果を考慮したスライディングスケールによって決定されるときに最も有効となる;目標血糖値を50mg/dL(2.7mmol/L)上回るまたは下回る毎に,用量を1〜2単位調節する。

患者は食事を抜いたり食事時間をずらしても良好な血糖値を維持できるので,この生理的投与法は生活様式の自由度を高める。

しかし,他の投与法よりも有効性が高いと立証されている特異的なインスリン投与法はなく,これらの提案は治療開始時を対象とするものである;したがって,投与法の選択は一般に生理反応および患者や医師の嗜好に依存する。



■U型糖尿病に対するインスリン投与法:

U型糖尿病に対する投与法も多様である。

多くの患者は生活様式の変更または経口薬で十分にコントロールされるが,経口薬2剤以上を用いても血糖コントロールが不十分なときはインスリンを加えるべきである;妊娠女性では経口薬をインスリンに切り替えるべきである。

併用療法の最も強固な理論的根拠は,インスリンと経口ビグアナイド薬および インスリン 抵抗性改善薬との併用に関するものである。

投与法は,持続型インスリンまたは中間型インスリンの1日1回注射(通常は就寝時)からT型糖尿病患者に用いられる頻回注射法まで多様である。

一般に,最も簡便で有効な投与法が選択される。

インスリン抵抗性が存在するので,一部のU型糖尿病患者はきわめて大量のインスリンを必要とする(>2単位/kg/日)。

一般的な合併症は体重増加であり,この大部分は尿中へのブドウ糖排泄の低下および代謝効率の改善に起因する。




●経口血糖降下薬:

経口血糖降下薬はU型糖尿病の初期治療であるが, 2剤以上の経口薬でも十分な血糖コントロールが得られないときにはインスリンがしばしば追加される。

経口血糖降下薬は,膵臓のインスリン分泌を亢進させたり(分泌促進薬),末梢組織のインスリン感受性を増強させたり(抵抗性改善薬),消化管からのブドウ糖吸収を阻害したりする。

作用機序の異なる薬物は相乗的に働く場合がある。



●スルホニル尿素薬(SU薬)はインスリン分泌促進薬で,膵β細胞のインスリン分泌を刺激することで血糖値を低下させ,糖毒性を軽減することで末梢および肝臓のインスリン感受性を二次的に改善させると考えられる。

第1世代薬(糖尿病と炭水化物代謝異常症: 経口血糖降下薬の特徴表 4: 表を参照)は副作用が起こりやすく,ほとんど使用されない。

全てのSU薬は高インスリン血症および2〜5kgの体重増加を引き起こし,これはやがてインスリン抵抗性を増強してSU薬の有用性を制限する場合がある。

また,全てのSU薬は低血糖を引き起こす恐れがあり,危険因子には年齢65歳以上,長時間作用型の薬物の使用(特にクロルプロパミド,グリブリド,グリピジド),誤った食事および運動,腎不全または肝不全が含まれる。

長時間持続型の薬物による低血糖は治療中止後も数日間持続する可能性があり,ときに恒久的な神経障害を引き起こし,致死的となる恐れもある;

これらの理由から,一部の実地医家は低血糖患者,特に高齢者を入院させる。


●クロルプロパミドは抗利尿ホルモン分泌異常症候群も引き起こす。

SU薬のみを使用する患者の大半では,正常血糖に到達するために最終的に薬物の追加が必要になり,これはSU薬がβ細胞機能を疲弊させる可能性を示唆している。

しかし,インスリン分泌およびインスリン抵抗性の増悪は,糖尿病治療に使用された薬物の特性というよりは恐らく糖尿病自体の特性である。



●速効型インスリン分泌促進薬(レパグリニド,ナテグリニド)は,SU薬と類似の様式でインスリン分泌を刺激する。

しかし,速効型インスリン分泌促進薬では短時間で作用が発現し,食事中にそれ以外の時間よりも強くインスリン分泌が刺激される。

したがって,食後高血糖の軽減に特に有効で,低血糖のリスクも低いと考えられる。

SU薬と同様に,体重増加を引き起こしうる。



レパグリニドはSU薬またはメトホルミンと同程度の血糖降下作用を示すと考えられる;

ナテグリニドはやや有効性が低く,したがって軽度高血糖患者により適していると考えられる。

他の種類の経口薬(例,SU薬,メトホルミン)に反応しなかった患者が速効型インスリン分泌促進薬に反応する可能性は低い。




●ビグアナイド薬は肝臓でのブドウ糖産生(糖新生およびグリコーゲン分解)を減少させることによって血糖値を低下させる。

ビグアナイド薬は末梢インスリン抵抗性改善薬とみなされるが,ビグアナイド薬による末梢でのブドウ糖取り込み刺激は,単純に肝臓に対する効果に起因するブドウ糖減少の結果であると考えられる。

ビグアナイド薬は脂質を低下させ,さらに消化管からの栄養吸収も減少させたり,循環血液中のブドウ糖に対するβ細胞の感受性を亢進させたり,プラスミノーゲン活性化因子インヒビター1の濃度を低下させて抗血栓作用を発揮したりする可能性もある。


●メトホルミンは米国で市販されている唯一のビグアナイド薬である。

メトホルミンは少なくともSU薬と同等の血糖降下作用を示し,低血糖を引き起こすことはまれで,他の薬物やインスリンとも安全に併用できる。

さらに,メトホルミンは体重を増加させず,食欲を抑制することによって体重減少を促進する可能性さえある。

メトホルミンは一般的に消化管の副作用(例,消化不良,下痢)を引き起こすが,大半の場合は時間とともに消失する。

頻度は低いものの,メトホルミンはビタミンB12吸収不良をもたらすが,臨床的に有意な貧血はまれである。

メトホルミンが生命を脅かす乳酸アシドーシスの一因となるかについては議論が続いているが,酸血症のリスクを有する患者(腎不全[クレアチニン1.4mg/dL以上],心不全,低酸素症または重度呼吸器疾患,アルコール中毒,その他の代謝性アシドーシス,脱水のある患者を含む)では禁忌と考えられている。

メトホルミンは,手術,造影剤の静注,および重篤な疾患の際には使用を控えるべきである。

メトホルミン単剤療法が行われている患者の多くでは最終的に薬物の追加が必要になる。



●チアゾリジン類(TZD)は末梢インスリン抵抗性を低下させるが(インスリン抵抗性改善薬),特異的な作用機序については十分に解明されていない。

チアゾリジン類は,主として脂肪細胞に存在し糖代謝および脂質代謝を制御する遺伝子の転写に関与する核内受容体(ペルオキシソーム増殖因子活性化受容体γ[PPARγ])に結合する。

また,TZDはHDL濃度を上昇させてトリグリセリド値を低下させ,抗炎症作用および抗アテローム性動脈硬化作用を有する可能性もある。

TZDはSU薬やメトホルミンと同等のHbA1c低下効果を示す。この種の薬物は比較的新しいので,長期の安全性および有効性に関するデータは得られていない。

TZDの1つ(トログリタゾン)は急性肝不全を引き起こしたものの,現在市販されているTZDでは肝毒性は立証されていない;しかし,肝機能の定期的なモニタリングが推奨される。


TZDは,特にインスリン使用中の患者で末梢浮腫を引き起こす可能性があり,感受性の高い患者では心不全を悪化させる恐れがある。

脂肪組織量の増加による体重増加が一般的にみられ,一部の患者ではそれがかなりの程度(>10kg)となることもある。



●αグルコシダーゼ阻害薬(AGI)は食物中の炭水化物を加水分解する腸管の酵素を競合的に阻害する;炭水化物はより緩徐に消化,吸収され,したがって食後血糖値が低下する。

AGIの血糖降下作用は他の経口薬よりも弱く,消化不良,鼓腸,下痢が生じることがあるので患者はしばしば薬物を中止する。

しかし,それ以外の点ではAGIは安全であり,他の全ての経口薬およびインスリンと併用可能である。

グルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)(例,エクセナチド[インクレチンホルモン])はブドウ糖依存性のインスリン分泌を増強し,胃内容排出を緩徐にする。

また,エクセナチドは食欲を低下させ,体重減少を促す。

エクセナチドは1日2回食前に注射し,経口血糖降下薬と併用できる。

内因性GLP-1の利用率を上昇させる別の薬物も開発中である。



以上
posted by ホーライ at 20:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 糖尿病 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「abdominal pain」は次のどれ?

「abdominal pain」は次のどれ?



(1)腹部外傷

(2)腹部出血

(3)腹痛





>>>>>>>>>>>
   答え
>>>>>>>>>>>

「abdominal pain」=(3)腹痛

(1)腹部外傷=abdominal trauma

(2)腹部出血=abdominal hemorrhage、abdominal bleeding



posted by ホーライ at 17:00| Comment(0) | TrackBack(0) | カルテ用語 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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